前回、大昔の男性が出てきたところまでを書きました。 島の外からやって来た人のことを良く思っていないようだったので、敵意がないということを一生懸命、お話しました。 男性は、ここにいる神様は自分たちのものである、という意識がものすごーーーく強く、そのせいで警戒心が半端ないです。 そこで、「神様を横取りするとか、神様に取り入って自分に特別良くしてもらおうとか、そのような図々しいことは考えておりません」 「逆に、ローカルな神様だとか、原始的だとか、そのような失礼なこともまったく思っておりません」 「沖縄の神様のことを日本中の人に知ってもらいたいと思います、沖縄は怖いだの、神様が独特で祟るだの、そのような噂があるので、沖縄の本当の神様の姿を広く知ってもらいたいのです」ということを、誠心誠意お話しました。 男性は(年齢は60〜62歳くらいに見えました。どうやら長老だったようです)ちょっぴり私に理解を示してくれて、ここは神聖な祭祀を行なう場所であった、と教えてくれました。 長老は「あの石積みのところに聖なる道があった」と言います。 え? どこ? どこ? と、目をこらして見ると、森の奥まったところにたしかに石垣があります。 しかし、聖なる場所をどうしてこのような、山頂からみると低い森の中に作ったのか、なぜ山頂に祭祀場を作らなかったのか、という疑問がわきます。 そこをお聞きすると、山のてっぺんは神様がいる場所だから、そこに行くことはなかった、と言っていました。 そのようなことは教えてくれるのですが、私が神様とコンタクトを取ろうとすると……ガードを強くします。 神様は女性のようですが、ガッチリとガードをされているため、よくわかりません。 長老だけでなく、当時の原住民の方々でしょうか、男女24〜5名がゾロゾロと出てきて、通せんぼのようにして聖域(神様)を守っているのです。 この方々は神様のお手伝いをしているのではなく、〝守っている〟だけです。 ですから、眷属とは違います。 たとえて言うなら……自警団みたいなものでしょうか。 自発的に本人の意思でやっています。 私が神様と繋がろうとすると……強硬に阻止をするのです。 ワシらの神様、だからです。 「あの〜、差し出がましいことを言って申し訳ないのですが、神様って独占するものじゃないと思うんですけど……」と、意見を言ってみました。 「…………」と全員、黙っています。 「素晴らしい神様なら、多くの人に癒しを与えて、たくさんの人を救って下さると思います。それが神様のお仕事だと私は思っています。自分たちだけが恩恵を独占して、他の人には渡さない、というのはどうなのでしょう? 神様にとっては島の人間も本土から来た人間も、そこに差はなくて、同じ可愛い人間とお考えなのでは? と思うのですが……」 「…………」 「ここの神様を知っても、みんな、神様を奪おうとか、どこかに連れて行ってご祭神にして神社を建てようとか、そのような気持ちで来るのではないと思います。ご挨拶をさせてもらって、ありがたい高波動をいただき、ここに来ることを許してもらえた感謝をする……その程度かなと思います……」 しかし、長老からも他の人々からも返事はありませんでした。 私は緑のコースを歩いているので、どんどん駐車場に近づいていきます。 この日は沖縄の旅の最終日です。 他にまわりたい神社もあるし、空港まで距離がありますから移動にも時間がかかります。 すでに12時を数分過ぎていたので、いつまでも気長に待つ、ということができません。 う~ん、ダメだったか~、残念、とスッパリあきらめて、「御願(うがん)ガジュマル」の木を見に行きました。 このガジュマルの木がすごくて、ひたすら「ほぉ〜」と見上げていたら……いきなり神様が、「聞きたいことは何?」と、話しかけてこられたのです。 長老と、24〜5名の守っている人たちが、話し合いをしてオーケーをくれたようでした。 神様はやはり女性です。 おられたのが隣の山だったので、山岳系神様かどうかを確認したところ、違うとのお答えでした。 続きをみる
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