私の昔の知人に、とても信仰心の厚い人がいました。 性格も温厚で、優しく、いつも笑顔で、相手を心から気遣うことのできる、善人の見本のような人でした。 彼の夢は自分の会社を持つことでした。 残業も厭わず、一生懸命に働いて、奥さんもパートを頑張り、2人で資金をコツコツと貯め、ついに会社を設立しました。 周囲の誰もが、おめでとう! と盛大にお祝いをしました。 恥ずかしそうに照れていて、でもすごく嬉しそうにしていた2人を思い出します。 会社は順調にスタートし、神仏のご加護もあって、なんと! 3年目にして、支店を出しました。 大成功したのです。 よかったね~、という友人に囲まれて、2人はニコニコしていました。 でも、その頃から彼の人柄が、少しづつ変化していったのです。 お金持ちになったせいか、一般人を下に見るようになり、話をする時もそれがチラチラと出てきます。 成功した自分は、平凡な君たちとは違う、というようなことも口にするようになりました。 あれ? あんなにいい人だったのに? と、最初は軽い違和感を覚える程度でした。 しかし、だんだんと変わっていくので、周囲も徐々に距離を置くようになりました。 というか、彼のほうが以前の知り合いとは付き合いをしたくないようでした。 それからしばらくして、支店が閉鎖されたと噂で聞きました。 そしてその後、そんなに時間がたたないうちに、会社がつぶれたことも耳に入ってきました。 あれだけいいスタートを切り、明らかに成功していたのに……坂道を転がり落ちるように状況が悪化したのです。 神様に可愛がられている人でしたから、人格が変わった時点で、これ以上、霊格を落とすことはさせたくない、と神様が守ってあげたのです。 このようなことは、世の中にたくさんあります。 ここからは具体的な例としての、たとえ話です。 Aさんは、会社を作って世の中に貢献したい! と、美しいこころざしを持っていました。 従業員に良い生活をさせてあげたい、だからなるべくお給料を出してあげよう、と考えます。 商品はいいものだけを売って、買ってくれた人にも喜んでもらいたい、と心からそう思っていました。 人柄も良く、信続きをみる
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