前回の続きです。 これは別の日のお話になります。 その日も叔母は数人の幽霊に乗っかられて帰宅しました。 幽霊たちを成仏させてあげようと、祖父が幽霊を祖母の体に乗り移らせた、その時でした。 祖母がいきなり外国語を話し始めた、というのです。 「たぶん韓国語だったと思う」と叔母が言っていました。 幽霊は自分の母国語で、ベラベラと必死にしゃべったそうです。 つまり、祖母は外国語で、それも流れるように流暢な言葉で、何事かを訴えたというのです。 しかし、祖父も叔母も外国語ができないため、理解ができません。 「こりゃ困ったな」と祖父が頭を抱えていたら、次に代わって出て来た幽霊が、カタコトの日本語をしゃべれる人だったそうです。 それで無事に供養ができて成仏させてあげられた、と言っていました。 不思議な話です。 もちろん祖母は、どの外国語も一切話せません。 けれど、祖母のような〝霊媒〟の場合は、幽霊の魂が乗り移るので、その幽霊が話す言語でしゃべるのです。 幽霊は、霊媒の体だけを借りるため、話すのは自分そのままですから、生前に使用していた言語になるのですね。 方言や話し方のクセなども、ほぼ生前のままです。 私たち生きている人間は、魂が「本人の体」に乗っています。 「本人の体」を使って、動き、しゃべります。 死んでしまうと、この「本人の体」がなくなります。 すると、会話ができなくなります。 幽霊という存在になっていますから、話をするには、霊能力がある人を探さなければなりません。 それも、自分が霊界でしゃべっていることを直接聞くことができる人、もしくは、自分が話そうと思う内容をテレパシーで受け取ることができる人、です。 そこまでの霊能力は、誰もが持っているわけではないので、なかなか意思を続きをみる
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