※前回の続きです。 泉岳寺ではない、と言うと、元夫が青ざめてこう言いました。 「俺、ちょっとやばいとこにも行った……」 「は? どこに行ったん !?」 「せっかく泉岳寺まで行ったから、このまわりに、他になんかないかな〜、と思って……」 「それで?」 元夫は地図アプリを開いて、「ここに行った」と言います。 見ると、「大石良雄外十六人忠烈の跡」と書かれていました。 大石内蔵助さんを含めた17名が切腹した場所なのだな、と思いましたが、切腹した赤穂義士は泉岳寺のお墓にいますから、その場所に行ったところで、霊がいるわけではありません。 「ここも違うと思うよ?」 「これがその時の写真や」 と、見せられたその写真は、非常に強い「霊気」を発していて……。 見た瞬間に、全身がゾーッとしました。 「大石良雄外十六人忠烈の跡」は中に入れないそうで、門扉が写っているだけだったのですが、明らかに何かがそこにいる、とひと目でわかる霊気なのです。 本人も現場で、思いっきり背筋がゾゾゾーッとしたらしく、「ここは来たらあかんところや!」と思ったそうです。 元夫は泉岳寺に長時間いたため、うす暗くなってから「大石良雄外十六人忠烈の跡」に行っていました。 写真を撮った時刻は、どんよりと暗くなっており、俗に言う、逢魔時(おうまがとき)だったのです。 それは赤穂義士の霊ではなく、全然別の霊でした。 元夫は憑依体質ですから、こういうシチュエーションになると、しっかり霊を拾ってきます。 そしてこの日の夜、金縛りにあってベッドから落とされそうになり、翌日からはひどい湿疹とラップ音に悩まされるのです。 ちなみにラップ音は、毎日、丑三つ時(午前2時)に始まって……午前4時頃まで続いていました。続きをみる
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