※前回の続きです。 その日はうちで、元夫と一緒に夕食をとっていました。 雑談をしていると、「あ、俺、義士祭行ってきたで」と、忠臣蔵が大好きな元夫が話を始めました。 「どんな感じやった?」 「良かったわ〜。泣きそうになったわ」 と、そこからは義士祭で見たことを説明していました。 義士祭とは、赤穂浪士のお墓がある泉岳寺で、討ち入りの日(12月14日)に行われる供養行事です。 義士の装束をまとった47人のパレードもあって、その義士行列が15時過ぎに泉岳寺に到着するそうです。 初めて泉岳寺を訪れた元夫は、四十七士のすべてのお墓……一基一基の前でしゃがんで合掌をし、資料館などもしっかり拝観したそうです。 義士行列を見た感想は、高々と掲げられていた首が妙に生々しかった、ということでした。 そこで「そういえば……」と、元夫はこの日のことを思い出し、こう言いました。 「俺、この日の夜、久しぶりに金縛りになってなー」 「へー、それはどんな感じで?」と詳細を聞くと……。 いきなり金縛りにあって体が動かなくなった元夫は、うわー! と、叫んだそうです。 しかし、声が出ないのでパニックになり、なんとか体を動かそうとしていたら……ベッドサイドから手が出てきた、と言います。 その手が元夫の体をつかみ、下に引きずり落とそうとしたのだそうです。 元夫のベッドはサイドレール(ベッドガード)がありません。 しかも、マットレスは床から1メートルほどの高さになっていますから、引っ張られたら転げ落ちます。(自分でカスタマイズしているベッドです) 落ち方が悪ければ、骨折……それも1続きをみる
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