ちょっと前に取材に行ったのですが、久しぶりに幽霊がいる部屋に泊まりました。 そのホテルはマンションを改築したような建物でした。 夜、寝ていると、カサカサとベッドのまわりを歩きまわる音がします。 「いるなぁ」と思いましたが、取材で疲れていたため、眠くて眠くて、意識が「起きる」ところまでいきません。 そこで、お不動さんの真言を唱えました。 声に出すのが面倒だったので、しかも半分寝ぼけていますから、正常な判断ができず、「心の中でいいや」と声に出さずに唱えました。 当然、効くはずがありません。 カサカサと歩きまわっています。 そこで、声に出して何回か唱えていると、気配が消えました。 そのまま眠りに落ちていたら、また歩きまわる音がします。 今度は面倒くさがらずに、最初から声に出して真言を唱え、消えてもらいました。 しばらくすると、また、出てきたのです! 今度は歩きまわったりしません。 ベッドの横に立っています。 その時に、いきなり左の手首に痛みが走りました。 「痛っ!」 切られるような痛みです。 どうして痛いのか意味がわからず、寝ぼけているせいもあって、とりあえず布団でぐりぐりしました。 布団に押しつけ、布団とふれ合う感覚が勝ったので、謎の痛みは消えました。 で、すやすやと寝ていると、またしても、するどい痛みが走ったのです。 「痛ーっ!」 布団でぐりぐり、しました。 そこで気づきました。 痛みは、左の手首です。 カミソリか包丁のような鋭利な刃物で、横に一直線に切られた続きをみる
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