ノロ(見えない世界のノロです)の女性に教えてもらった、聖域であるという浜は祖納地区にあります。 前回書いた御嶽からすぐの場所で、車で3〜4分、徒歩で行くと12〜3分程度でしょうか。 マップで確認をしてみたら、浜の名前は書かれていませんでしたので、名称はわからないです。 私は車で行ったのですが、入り組んだすごく細い道を通るので、おすすめはできません。 浜の入口となる道路の終点は駐車できるのが2台、無理をすれば3台いけるかな〜? というスペースしかないので、こちらの意味からも、もしも行かれるという方は徒歩がよろしいかと思います。 道路の行き止まりからこのような道を入って行きます。 本当に浜辺に出られるのか……ちょっと不安になりました。 藪を抜けたらこの場所に出ました。 何の変哲もない浜のように見えますが、聖域度が高いです。 説明が難しいのですが、この場所の聖域とはノロの人たちの感覚で言う聖域で、ノロの人たちが思う種類の聖域です。ですから、この浜の近くには、かなり強力なパワーを持つ御嶽があると思われます。 この岩をぐるっとまわって向こうに行きます。 浜全体が同じ濃度の聖域ではなくて、すごいのはこのあたりの岩場です。 岩にも特徴があります。 岩の間に大昔の祈る場所があって…… 神様が宿れる(降臨できる)岩場となっています。 私が来た方向です。向こうの突き出た岩場のところから浜に出ました。 よく見ると、岩の模様が美しくて、 長く観察しても全然飽きません。 海の中にも大きな岩があります。 空中に突き出ているこの岩に登って裏側へも行ってみました。 この岩場の海水は、海の〝聖水〟となっています。塩が入っている分、浄化する力も強いです。 水が透明で、見た目にも美しい聖水です。 「すごいな〜」としばらく岩場の周辺を観察しましたが、やはり最初にご挨拶をしたいのは海の神様なので、先に海の神様を呼んでみました。すると、与那国島で会った神格の高い大きな海の神様が出て来られました。神様のお話では、私の背後に南の島のあちこちのノロがたくさん集まっている、とのことです。そのノロの人々が興味津々で私のすることをじっと見ていると言います。「そ、それは……私をよく思っていないから、でしょうか? 」神様によると、昔の離島の住民は外部から人がやってくると、侵略されるかもしれない、島の文化を壊されるかもしれない、病気だの悪霊だの良くないものを持ち込まれる可能性がある、と不安に思ったそうです。守り人も昔の人間が少なからずいるため、「島民以外の人間は島の神様を敬わない失礼なやつらが多い、けしからん!」という意識があるそうです。それで無条件に反発をする守り人もいるし、御嶽に足を踏み入れたら烈火のごとく怒る守り人もいるのだそうです。なるほど、と思った私はそこで、祖納の御嶽で話したような内容を、私の背後にいるノロの方々に向かってお話をしました。「御嶽の仕組みを知らない人は、わからないせいでズカズカ入ってしまうことがあると思います。私も沖縄に行った時は御嶽の仕組みをまったく知りませんでした。だから御嶽で、してはいけないことをしてしまったかもしれません。失礼があったようにも思います。今思うと、守り人に対して申し訳ないことを致しました。しかし、あらかじめ、ちゃんとしたシステムを教えてもらっていたら失礼もなかったと思います。御嶽のことを紹介するというお役目、お伝えをするお役目を私にさせていただけないでしょうか」そう言って頭を下げると、ノロの集団の上に1名、女性が現れました。明らかに他のノロとは違っていて、どうやらこの方は古い時代の人のようです。神様修行もされているみたいです。ノロの親分と言いますか、ノロ全員をまとめる代表的な立場の方に見え続きをみる
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