遺跡は宮殿とかそのような特別な建物の跡ではなく、人々が暮らしていた場所だったらしいです。 「遺跡があったところから下が、人々の暮らす場所だったのなら、私が今いるここは、大昔は小高い丘か山だったってことでしょうか?」 「そうだ」 そうか〜、大昔はここから古代の町が一望できたんだな〜、と海の彼方を見ていたら、神様が言いました。 「そこは特別だから、島の神でも龍でも呼べば来る」 「えっ! 本当ですか!」 さっそく、島の神様を呼んでみました。 スッと現れてくれた神様はエレガントな雰囲気の女性で、変わった冠をかぶっています。 冠の上部に挿してあるのは木の細い枝ではなく、木片? を細工したような飾りです。 初めて見る冠です。 そして、やっぱりサラサラふわふわした例の薄い生地のドレスを着ています。 この島も、島の神様は女神様なんだなぁ〜、と思っていると、 「島の神はみな女性である」と、海の神様が言います。 たしかに久高島の神様も、島の神様かどうかハッキリと確認はしていませんが、沖縄本島の大石林山で見た神様も女性でした。 石垣島の美崎御嶽では、優しい守り人の後ろにおぼろげに女性が見えていたのですが、あれは石垣島の島の神様だったのだな、と思いました。 そこからは地球の話になりました。 いろいろと質問を重ねて聞いたものをまとめますと……。 地球という星ができて間もない頃、微惑星や隕石の衝突が続いていた地表は非常に高温で、火山の噴火などもたくさんあって、とても生物が住める環境ではなかったそうです。 しかし、その時期に、神々はすでに待機していた、と言います。 やがて大気中に存在していた水蒸気が凝結して、雨となり、地表に降り注ぎます。 その結果、海洋が形成されます。 海と大陸ができた時に、神様も、海の神様と大陸の神様とに分かれたそうです。 神様に性別はありませんから、海の神様も大陸の神様も、姿は自由に選べますし、変えることもできます。 だけど……この地球は「男性と女性」「続きをみる
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