南の島シリーズの続きです。 西表島でもろもろのことを終えた私は、翌日、竹富島に行きました。 竹富島は小さな島なので、移動はレンタサイクルになります。 あいにく朝から雨が降っていましたが、本降りのザーザーではなかったので、自転車を借りて島めぐりをスタートしました。 時間に余裕がなかったため、とりあえず海辺を目指しました。 マップとにらめっこをして選んだのは「アイヤル浜」です。 雨が降っている時に、舗装をされていない道を、自転車で走るのは大変なのですね。(自転車に慣れていないので四苦八苦しました) たくさんあるでこぼこに水たまりができていて、結構深いものがあったりもして、「ギャー! うまく進めない~」というところが多くあるのです。 地盤が固せいか、運転がヘタだからか、ガツンガツン跳ねるような感じで走って、ちょっとしんどかったです。 私は車の運転は上手なのですが、自転車は超イマイチです。 (あ、そうだ! 自転車で面白い話があります! これはまたいつか書きますね) アイヤル浜まですぐなのかと思ったら、これが遠いのなんのって、もう……。 雨ですし……。 途中で、「引き返したい~」「行くんやめようかなぁ」と思いつつ、自転車をこぎました。 やっとの思いでたどり着いた浜辺は、とても神聖な場所でした。 そこで、「海の神様~!」と呼んでみると、 「おぉ、今日はこの島か」と、にこにこした雰囲気で答えが返ってきました。 眷属の首長竜も悠々と泳いでいます。 「首長竜はお天気を変えられないのですよね?」 そう確認をすると、「この竜には変えられない」と久高島の神様と同じことを言われましたが、「海は変えられる」とチラッと言っていました。 その時は、「そうか、海のことは得意なんだな~」としか思いませんでしたが、あとになって、「???」となりました。 海を変える……それはどういうことなのかな、と不思議に思ったのです。(思うのが遅いです) モーゼがなんたらかんたらで、海を2つに分けた、というお話がありますが、そういうことができるのかもしれません。(確認をしていないので、これは私の推測です) アイヤル浜の海水は驚くほどのクリアさで、「この海に浸かりたいっ!」と強く思いました。 泳ぎたい、じゃなく、首まで浸かりたい! です。 この海水に体をなじませたい、海水と一体化したいと〝魂が思う〟そんな感じです。 エネルギーあふれる浜だったので、ここなら島の神様とお話できるかもしれない! と考え、島のほうを向いて、柏手を高らかに打って祝詞を唱えてみました。 すると、竹富島の島の神様が出てこられました。 やはり古代文明の女性っぽいです。 髪の毛は長く、頭には花の冠をかぶっています。 いや、冠というよりも……飾りでしょうか、幅広い鉢巻状のような感じで、豪華な美しい生花をたくさんつけています。 花は、真っ白い、ブーゲンビリアのような……でもブーゲンビリアよりもゴージャスなお花です。 大陸が失われる時に絶滅したらしく、現代にこの花はないそうです。 そこで思いっきり、突っ込んで質問をしてみました。 「神様はムー大陸から来られたのですか?」 張り切って聞いていますが、私はムー大陸に詳しいわけではなく、名前しか知りません。 アトランティス大陸は大西洋、ムー大陸は太平洋、という知識しかなかったので、場所から言ってムー? と思っただけです。すると、神様は柔らかな表情でこう言われました。 「私のいた場所が、お前の言うムーという名の大陸と同じかどうかはわからないが、私が人間として過ごした大陸は今はない」 その大陸は、津波と洪水で沈んだそうです。 続きをみる
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