先日、山の中にある細~い林道を車で走っていました。 山の奥深いところ(山々に囲まれた場所)だったので、すれ違う車もなく、私の車(レンタカーです)だけが走行していました。 道の幅はとても狭くて、1台通るのがギリギリだったため、「前から車が来たら、延々とバックする羽目になるなぁ」と、思いつつ、カーブを曲がると……。 なんと! そこに! 道の真ん中に! 子熊がいたのです! ありえない状況に、「え?」と、固まると、子熊のほうも「え?」とこちらを見て、目が合いました。 それから子熊は、「あ、やべ」みたいな感じで、道の脇の草むらに向かって歩き出しました。 子熊は、パンダの子供の黒いバージョンといったふうで、お尻をフリフリしながら歩いていて、ものすごーく可愛かったです。 記録に残したい! と思った私は、「お願い、待って~」と言いつつ、慌ててカメラをケースから出しましたが、なんせ道幅が狭いので、子熊はすでに道の脇の草むらに隠れていました。 でも、隠れたその場で、じっとしています。 草の間からでも、なんとか写真に写らないかな、と思った時に、元夫がその数日前にしゃべっていた内容を思い出しました。 元夫は非常によくしゃべる人で、放っておいたら2時間でも3時間でも、1人でしゃべっています。 話はほとんど右から左に聞き流しているのですが、その日はレオナルド・ディカプリオの映画のあらすじを丸々しゃべっていました。 他の部分はすべて忘れましたが、子熊のそばには母親がいる、という部分だけを鮮明に覚えていました。 映画の中で、子熊を見つけたレオナルド・ディカプリオは、その瞬間に急に緊張し、銃を構えたまま、母熊がどこにいるのか周囲を探す、というエピソードでした。(直後に襲われるというストーリーらしいです) それを思い出した私は、車のエンジンをかけたままにして、ドアも開けたままにしておき、すぐに乗られるようにドアから離れず、何枚か写真を撮りました。 さすがに車を離れてそば続きをみる
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