ある意味、前々回からの続きです。 今年の1月、ベルギーでなにげなく入った教会 「Church of Our Lady of the Chapel」 でのお話です。 この日は日曜日でした。 11時過ぎだったと記憶しているのですが、教会の手前から、入口を見つつ、近寄って行くと、なぜか中に入った人がすぐに出てきます。 何人もそうしているので、中には入れない教会なのかな? と思いました。 でも、せっかくですから、ひと目だけでも中を見せてもらいたい、とドアを開けて入ると…… ミサが行われていました。 ちょうど神父さんのお話のさいちゅうだったのです。 「ああ、なるほど、これは入っちゃダメだろうな」と思いました。 一番後ろの席というか、後ろに置かれていた机に、黄色いベストを着て座っている、警備係っぽいおじさんが、立ってこちらにやって来ました。 おじさんは60代前半くらいで、若くはなかったです。 入ったばかりの私を、正面からじいぃぃーっと、少しの間、凝視していましたが、そのままくるりと前を向き、また椅子に座りました。 何も言いません。 「あ、許可してもらえたんだ」ということで、中に入り、そ~っと移動しました。 ミサのさいちゅうですから、大きく動くと失礼なので、入口から2メートルほど横にずれてそこに立ちました。 よく見ると、教会内にある椅子は全部埋まっています。 ものすごい人数の信者さんが来ていました。 神父さんのお話はフランス語ですから(たぶん、です)、内容はサッパリわかりませんでしたが、ありがたく聞いていると…… 私のあとからも、次々に人が入ってきます。 すると、警備のおじさんは、いちいちドアのところまで行って「今はダメ」と、入場を断るのです。 え! ダメやったん! と驚きました。 なんで私はオーケーしてもらえたのか……謎です。 リュックを背負っていて、明らかにアジア人の〝観光客〟だからです。 よく許可してくれたなぁ、と思いました。 その後、次々に、クリスチャンであろう欧米の人なども入ってきていましたが、すべて拒否していました。 そんな中に何人かは、地元の人がいて、そういう人とは握手をしたり、少し言葉を交わしたり、頷きあったりして、入れていました。 けれど、観光客はひとりとして、入らせなかったのです。 おじさんは、もしかしたら見える人なのかな? と思いました。 私の後方に見える、ご縁をくれた神々を見たのかもしれません。 神々は、人によっては光って見えるみたいなので、その光を見たのかな? と思います。 誤解のないように言っておきますが、光っているのは私ではありません。 私の後ろに見える、ご縁をくれている「神々」です。 神父さんのお話のあとは、讃美歌でした。 女性が心地よい響きの歌を歌っていました。 讃美歌が終わると、全員が一斉にバッと立ち上がりました。 え? なになに? と思っていると、少しして、また一斉にバッと座ります。 そしてまた讃美歌です。 このあとも、どんどん観光客が入ってきたのですが、おじさんは全員に、入場を断っていました。 ひ~え~! と私続きをみる
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