写経の用紙には、何を願って写経をしたのか、そのお経を誰に送るのか……を、書くところがあります。 最後の〝為〟と書かれている部分です。(〝為〟が書かれていない写経用紙もあります) お寺に行って、心を落ち着かせるために写経をしてみたけれど、身近に亡くなった人がいない、という方もいらっしゃると思います。 「そのような場合、〝仏様のために〟と書けば、仏様のためになるのでしょうか?」という質問をもらったことがあります。 仏様に「供養」は必要ないので、そのように書かれていても、仏様がご自分のために写経の供養を使うことはありません。 けれど、仏様どうぞ、と記されているため、仏様はその写経をあちらの世界で、供養を必要としている人に使っています。 「写経供養を必要とする人のために」と書いた場合と、同じ使われ方をするのです。 どちらの書き方で書いても、それはどこかの誰かを「救う」ための写経です。 尊いです。 徳を積むことになります。 〝為〟と書かれていない写経用紙の場合は、最後のところに、自分で〝為〟と書いて、その下に誰に送るのか、どのように使ってもらいたいのかを書きます。 お寺で、仏様にじかに奉納する場合は、手を合わせた時に直接言えば続きをみる
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