吉野山に行った時のお話です。 うろ覚えの記憶をたよりに、車で登ってみたら……思いっきり迷いまして…… 「ここ、どこ?」という感じになり、とりあえず、そこにたまたまあった小さな駐車場に車を停めました。 スマホでマップを確認しようとした時に、駐車場の横に門があることに気づき、見ると「桜本坊」と書かれています。 桜本坊? たしか、読者さんが「日本で一番古いそうです」とメッセージをくれたことがあったな~? えっと、なんだっけかな? 牛頭天王だったかな、と思い出し、参拝することにしました。(いえいえ、すみません 正しくは聖天さんです。さすがうろ覚えの大天才ですねぇ) 石段を上がっていくと、境内には3つつながっているお堂がありました。 普通に参拝するのはお堂の外からですが、拝観をお願いすると、お堂をつなぐ廊下を歩くことができて、お堂の「中」にもちょっとだけ入れます。 お堂は、手前から「弘法大師」「聖天さん」「役行者」となっていました。 その聖天さんは……秘仏でした。 ものすごくガッチリした、厳重な厨子に入っていました。 そこに書かれた説明によると、浴油供を年に2回しているけれど、それも完全に非公開だそうです。 仏像もご開帳されることはなく、完全に秘仏、ということでした。 絶対にお姿を見ることができない仏様です。 厨子の手前からご挨拶をしても、もちろんお声はかけてもらえません。 この聖天さんが、なんともいえない不思議な存在なのです。 「気」は明るくなく、重たくて、異様な雰囲気が周囲に漂っています。 仏様とは次元の違うオーラが、もわもわもわもわ〜っと厨子から出ているのです。 それがお堂内に充満しています。 ふと見ると、魔女みたいな小さな女性が、そこにあった紐というか縄の上に座っていました。 え? どう見ても魔女ですよね? という格好です。 あの、もしもし? ここはお寺ですよ? とツッコミたくなるコスチュームで座っていました。 聖天さんの眷属って「魔」の系統なんだ~、と思いました。 もわもわ出ていた「オーラ」と、感覚でしかわからなかったのですが、聖天さんはものすごーーーく強いです。 強いのは強いのですが……清くはありません。 ごく普通の仏様……菩薩とか如来とか、そういう仏様とは全然違います。 神様は白く明るく輝く感じですし、仏様も後光で隅々まで明るく照らすという感じです。 でも、聖続きをみる
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