東京に来てから、一度引っ越しをしたことは以前に書きました。 ええ、そうです、元夫が通勤がつらいというので、電車1本で行けるところに引っ越しをしたのですが、この時の物件探しで「なるほど」と思うことがありました。 あるマンションは、お部屋の中は明るくて、日当たりも良く、悪いものなど一切いない、そんな暮らしやすそうなお部屋でした。 でも、エントランスの右の側面がものすごーく暗かったのです。 マンションに到着した時も、内見をして帰る時も、「あれ? いきなり曇ったん? 雨?」というくらい、暗く見えました。(もちろん空は晴れています) そして、見た感じが「寒い」のです。 表現が難しいのですが、目で見たその場の「気」が、「寒い」んですね。 おかしいな~、と思っていたら、元夫があとから調べて、「飛び降り自殺があった物件やった……」と言っていました。 現場はエントランス側ではなく、右側面にあるお部屋だったみたいです。 それから、こちらは別の物件です。 階数を書くと差し障りがあるので、仮に10階建のマンションとします。 その5階と、9階を内見しました。 最初に5階を見たのですが、妙にどんよりと薄暗いのです。 ちょっぴり空気が淀んだような、なんとも言えない薄暗さです。 しかし、霊がいるわけではありません。 そこで何かがあったようにも思えない、普通のお部屋なのに……変に薄暗いのです。 「ここはナシだな」と思って、9階へと行きました。 9階のお部屋は、入った瞬間に「!」と驚きました。 そのお部屋の中は夕暮れの暗さだったのです。 お天気はいいし、ベランダ越しに日光がサンサンと入ってきていました。 暗いはずがないのです。 けれどお部屋の中は、夕暮れの、そろそろ明かりをつけないと何も見えない~、というくらい、暗かったのです。 「なんだか、変に暗くない?」「暗いよね?」「なんでこんなに暗いん?」 としつこく言うと、元夫も不動産会社の人も、 「???」という顔をしています。 「なんでこんなに暗いんやろ?」 「いや、全然」と、元夫が言います。 「えっ!」 と、今度は私が「???」でした。 どうしてこんなに暗いのに、暗くないと言えるのか……。 「床がさきほどのお部屋より少し濃い色だ続きをみる
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