私には長年、どうしても読者の皆様のお力になりたい……と思うことがありました。 ひとつは「真言」です。 真言は、お坊さんから教えてもらうか、仏様から直接授かるかしか、効力を発揮できないことは皆様もご存知だと思います。 ネットで調べて覚えたものは、ただの文字の羅列であって、厳密に言えば真言ではなく、その力を持っていないのです。 「仏様に直接いただく」というのは、お寺に足を運んだ時に、その仏様の前に真言が書かれていたら、それは仏様のお導きで授かったことになる、とそういうことです。 読者さんから、「真言を授かりたかったのに、お寺に書かれていませんでした」というメッセージをたまにいただきます。 「どこのお寺に行けば授かれますか?」と、私が行ったことのない県、地域の方からもメッセージが届きます。 外国にお住まいの方、忙しかったり、ご病気などでお寺に行くことができない方からも、「真言を授かる方法はありませんか」というメッセージをいただいてきました。 不動明王の真言は、霊などの悪いものから強力に身を守ってくれます。 持っておくことが望ましいのですが、残念ながら授かる機会がない方がたくさんおられ、なんとかできないものか……とずっと思っていました。 もうひとつ、お力になりたいと考えてきたのは「音」です。 私が本やブログで、祝詞や真言、般若心経の良さをお伝えした時に、いただく質問で多いのが〝音〟に関することでした。 どのような音調で唱えればいいのかわからない、どこで区切ればいいのかわからない、一本調子で唱えているけれど、これで効果があるのかわからない……というものです。 音はどうしても文章でお伝えすることができず、過去にYouTubeの動画を貼ったりもしましたが、雑音が入っていて聞き取りにくいし、そばで一緒に唱えている参拝者の声も入っていたりして、うまくお伝えができませんでした。 かと言って、いくらYouTubeでクリアに唱えているものがあったとしても、どこの誰が唱えているのかわからないという、そのようなものをご紹介するわけにはいかず……。 なんとかうまく音をお伝えする方法はないものか……と、こちらもずっと考えていました。 どこか理解がありそうなお寺に行って、「録音をさせて下さい」とお願いするのはどうだろう? と思ったこともあります。 しかし、冷静にお寺の立場に立って考えると、非常に怪しげな、うさんくさい関西のおばちゃんがのこのこ来るわけです。 で、「ブログに載せたいので録音をさせて下さい」と言うわけですね。 いや~、ありえないです。 「いいですよ」と言ってくれるはずがない、ということは、火を見るよりも明らかで、というか、そんな図々しいことを言う勇気は私にはありませんし……。 しかも、スマホなんかで録音したものが、キレイに聞こえるのかどうかも疑問ですし……。 というわけで、音と真言に関する質問やご相談がどんどんたまっていく一方でした。 なんとかしたい……でも、できない……と長い間、悩み続け、「真言や音をお届けしたい続きをみる
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